50年以上前のカプセル怪獣ミクラス!
ソフビを長く保存する手順!
ホビービルドプラスの宇宙九太です。
ソフビフィギュア・玩具の保存について
大事な、お宝の保管方法を解説します。
子供が少し大きくなったけど
取っておいてあげたいので
長期保存は、どうしたらいいの?
自分が子供の頃のソフビを長く保存したい。
お気に入りのソフビ長く保存出来るの?
などや・・・
保存していたソフビが、カビていたので
どうしたらいいの?と、困っている方も
多いようなので、その疑問や対策を50年前
のソフビ、カプセル怪獣ミクラスと共に
50年以上、大事なソフビを保存する方法を
以下の⑦項目でシェアして行きます。
![]() 角やアンテナ、カネゴンの目など 突起部分は、経年で乾ききると 割れて折れてしまったり、ヒビが入りやすい部分です。 |
②ソフトビニールはカビるのか?
③変形について
④紫外線の影響は?
⑤可塑剤対策
⑥ソフビの略歴
⑦ソフビが苦手なTOP5!
その前に、このミクラスが50年前のソフビ
である事を解説しますと、御存じの方も
多いと思いますが、1967年放送の特撮番組
ウルトラセブンに登場する怪獣で、主人公
モロボシ・ダンがセブンに変身出来ない時
などに、カプセルを投げると出現する
ポケモンの元祖的な正義の怪獣です。
そして50年以上前な証拠は、ミクラスの右足の裏に在ります。
○の中にSAN、マルサンと言う会社の製品で
マルサンはウルトラQ、ウルトラマン
ウルトラセブンのソフビを放送当時に販売
1968年に倒産してしまいます。
その後、ウルトラマンの再燃でブルマァク
と言う別会社が金型を引継ぎ、ブルマァク
の刻印で、数回再販売していきます。
また、ミクラスの足裏の刻印には、もう1つ
円谷特技プロと入っています。
コレも1968年に、御存じ円谷プロダクション
へと名前が変更されています。
つまり、1968年以前にしか存在しない1体で
50年後でも、新品のように元気に保存されている怪獣ソフビです。
■①癒着について
よく保管していたら、塩ビなどの角やパーツ
などがソフビと固着してしまった。と言う
話を聴きますが、塩ビやPVC、ソフビは元は
同じで、コーヒーで言うなら、アメリカンも
ブレンドも、エスプレッソも、度数%を違う
呼称で言ってるのと同じで、元が同じ素材のモノは固着はしません。
もしするなら、関着は全部動かなくなります
が、ミクラスは50年後も元気に腕や足を動かせます。
*関着(かんちゃく)●ホビー用語辞典参照。
もし、別パーツなどに固着が起きてると
したら、それはゴム系の素材(入った素材)
ですから、強めに押してみるとソフビとは違うのが解るはずです。
その部分は、むしろ他のソフビと接しない
ように部分的に紙に包むなど保存対策する
必要があります。 ●関連頁
ですが、ソフビだけ、ソフビ同士の保管に
癒着は起きませんので安心してください。
■②ソフトビニールはカビるのか?
これも、ソフトビニールだからカビない説と
カビたと言う人が居ますけども
結論から言えうと、ソフビもカビます。(^^:
エアコンや、洗濯機などの樹脂系のパーツに
カビが発生してるのは、映像などででも見た
事が在ると思いますが、それと同じで
主にススカビと言う種類のカビが発生します。
ただ、かなり高湿度の保存でない限りは
発生しないので、お風呂やプールなどの
水遊びをして、シッカリ乾燥させずに関着の
すき間などに水分が残っているまま、放置し
たりすると発生しますので、シッカリ乾かしてから保存する事で防げます。
■③変形について
無造作に仕舞ったり、上にモノを乗せたり
して保管すると変形してしまいます。と言う
変形を気にする方も居ますが、殆どのソフビ
の変形は、湯せんやドライヤーなど熱で元に戻せます。
ただ、極端な曲げ(負荷)はヒビや折れに
繋がりますけども、多少の変形はさほど気にしなくても問題ありません。
特に注意した方がいいのは、内部が空洞じゃ
ない、細い角や細い部分は負荷が掛かると
割れが発生しやすい部分です。
■④紫外線の影響、LEDは大丈夫?
これは、ソフビ以外の玩具や物で起きる
退色と言われる事で、店舗のウインドに
貼ってあるポスターなどが、色抜けしてる
のは見た事ある人が多いと思います。
退色とは、光の中でも強い紫外線で
化合物の結合が破壊され、元の色が出なくなって行く事です。
この破壊を喰い止めるのは、太陽光と蛍光灯
に当てないように、出来るだけする事です。
近年は蛍光灯もLEDに置き換えてる方が
増えてるのは良い事で、紫外線の量は蛍光灯が
約113~159*μw/cm2に対してLEDはゼロでは
無いですが、約0.5~0.8μw/cm2と略ゼロに
近い量しか発しませんので、ソフビや玩具
以外にも、人体(肌や目)の為や、節電にも
なるのでLEDへの変更を御薦めします。
*マイクロワット毎平方センチメートル
近年は対光印刷、カラー(インク)など
進化しているので、3Dな物や玩具の塗装も
違いはありますので、保存には良い環境が
ミクラスの時代よりも整ってきています。
■⑤可塑剤対策
長期保存の場合の可塑剤は、ベタベタの反対
で、表面はベタベタになるとかでは無く
ソフビの中の可塑剤が、抜け出てしまう事で
素材が痩せ細り、サイズにもよりますが体感的
にも、明らかに軽くなってしまいます。
コレは半分は仕方ない事なのですが
抜けていくと硬くなるので、ヒビや割れに
繋がらないように、保護艶出し剤などを
出来たら年に1回~2年に1回くらいは表から
だけでもいいので、塗ってあげると
ミクラスのように、50年以上経っても元気な姿で居てくれます。
保護艶出し剤は、ホームセンターや
カーショップなどで入手可能ですが
いろいろ調べてもネットで買うのが、1番安いと思います。
お薦めの保護艶出し剤は
ソフビ以外にも、プラスティク類や
樹脂系の素材の保護などにも使えます。
関着は可塑剤のちじみでスキ間が少なからず出来ます。
■⑥ソフビの歴史
ソフトビニール人形は、細かく分けるとキリ
が無いので、怪獣で大きな箇所を言うと
ウルトラQやウルトラマンの1966年のソフビ
怪獣の*誕生から~1977年までのソフビは
現在のモノからすると2段階くらい硬く製造
されていました。
*ゴジラなどは映画は古いですがソフビは
ウルトラマンと同じ1966年~から発売。
その後1979年~1993年辺りまでのソフビも
今のよりも、少し硬いソフビで1993~94年
辺りで、明らかに軟らかいソフビに同じ型で
製造された怪獣やヒーローに順次変更して行きました。
この93年辺りの変更前後を、硬質ソフビと
軟質ソフビと分けて、コレクションしたり
プレミア価格が違う程希少な素材もあります。
大きく分けると、ソフビの素材は3種(3段階)
在り、より近年の方が割れやヒビには強く
なっていますけども、可塑剤の抜けによる
ちじみは在るので、保護艶出し剤を欠かさ
ないようにすれば、50年、60年と元気に居てくれるソフビになると思います。
■⑦ソフビが苦手なモノTOP5!
最後に、ソフビに良くない環境・条件のTOP5
を、記載しておきます。
高温、湿気、密閉、紫外線、埃以上の5つです。
夏場に高温になる場所や
ヒーター、ストーブの前、水に着けた後に
乾燥しない状態や、密閉度の高い容器などに
収納する事や、太陽・蛍光灯の光、可塑剤の
抜けに付着するホコリなどが、少ない環境に
置くように心がけてください。